笑いのアル生活

日常にクスッとした笑いをみつけたい

欲望の世界 2022/02/13

人間が死を迎えてあの世へ行くと
そこには楽園があって人々が幸せに過ごしている
という話がありますが、
(故スーさんがよくおっしゃってました)

あの世とこの世(現世)との大きな違いは
肉体のあるなし。

人間を構成しているのは
肉体+魂+霊(という説)で
そのうち肉体だけがなくなると思って下さい。

で、
魂か霊か
(わたくしもこの両者の違いがよく理解できていない)
その両方だかが持っている欲望はそのまま。

すると
「砂漠で喉が渇いているのにそれを癒す水がない」
のと同様な状態が続くそうで、
これはかなり婉曲な言いまわし。

美食家は食事を味わう感覚器官がない。
性的な欲求を満たしたいのにその感覚器官がない。

燃えるような欲望はあるのに
それを味わう感覚器官(肉体)がないので
将来的にも満たされる可能性はありません。

これはつらいだろうな。

肉体的な欲求といえばニコチンに対する欲求が分かりやすいか。

喫煙者が禁煙を開始すると
禁煙初期はタバコのことで頭がいっぱいで他に何も考えられず、
なんとか意識を他に持っていこうと
酒をガバガバ飲んだり、エッチなことを空想したり、激しい運動をしたりして
でも、気がつくとタバコのことを考えている。

禁煙開始最初の食事を摂ったあと
ニコチンに対する欲求はかなりのもので、
多くの人々はこの欲求に負けてタバコを吸ってしまう。

それに打ち勝ったとしても
日ごとにニコチンへの欲求はエスカレートし、
3日目には最高潮に達してスリップ。
(禁煙失敗でもスリップというのか?)

わたくしは100回ほど(約3ヶ月)それを繰り返し
あることをきっかけに3日目のピークを乗り越えて現在に至り、

こうしたニコチンに対する欲求は
喫煙時の喫煙量が大きく関係しており、
わたくしは1日20~40本のタバコを吸っていましたが、
1日2、3本の方が禁煙するのとヘビスモが禁煙するのとでは
禁煙時のニコチンに対する欲求の強さが違うのは当然。

こうした体験を基に
現世における欲求の強さを想像し
「死後の世界は最初から楽園なんかじゃないぞ」と
自分自身に言い聞かせ、

肉体的な渇望は炎のように燃え上がる。
  ↓
決して満たされることはない。
  ↓
あきらめの境地。

で、はじめてこの状態から抜け出すことができる(はず)
と勝手に想像し、

禁煙者における禁煙の苦しさは、
喫煙時のタバコの本数に比例するのと同様
あの世における欲界を通過する苦しさ(期間)を軽くするには
現世での欲を少なく生きていくのがよいのだと想像します。
(3日でピークを迎えられる人なんて少ないでしょうけど)

どこかの新興宗教
いや、老舗の宗教でもかまわないから
こんな感じであの世の説明をしてくれたら
(一時的な)信者にさせていただきますが・・・