笑いのアル生活

日常にクスッとした笑いをみつけたい

酒飲みの常識

久しぶりに実家へ行き
親父の酒の相手をしていると
最初はビールから始まり次に焼酎が飲みたいというので、
「お湯割りでも作るか?」と尋ねると
『水割り、冷たいヤツ』とオーダーするので
「さすがは我が親父。熱かったら一気に飲めないもんね」
と変なところで感心し、

手際よく作った焼酎の水割りを手渡すと『薄い』と言うので二杯目は焼酎を多目に入れ、
これで文句はなかろうと差し出すと『まだ薄い』と不服そうで、
三杯目はかなり濃いものを渡したにもかかわらず『まだまだ』と納得せず、
いったいいつもどんなのを飲んでいるのかと尋ねると『6:4』と言うので
それはかなり濃いと思うが、今回作った水割りはそれ以上の濃度はあるはずで、
思い切ってグラスに半分焼酎を入れ、
残りを水で割って「これでどうだ」とテーブルに置くと
一口くちにつけると明らかに不満そうなので
「いっそのこと自分で作ってくれ」と焼酎の紙パックを手渡すと、
焼酎をグラスの半分以上に注ぎ入れ、
申し訳程度に水で薄めるので
「それが6:4か!」と絶叫すると
「7:3よりは薄いやろ」と弁解したところでやっと真相を理解し、
世間の常識と酒飲みの常識はかくも違うのかと愕然とした次第である。

今度親父が我が家へ遊びに来た時は
6:4で割ったカルピスを差し上げよう。