今朝は散歩しながら、久しぶりに故ショウジさんのことを思い出しました。
アル中仲間だったショウジさんと喫茶店で話をしていると
「ボクは幻覚が見えるんや。虫とか見えたら最初は大騒ぎしてたけど、慣れてきたら対応方法がわかってきて、たとえば壁に動く虫が見えたら『そこに何かいる?』て訊ねて『いいや』て言われて幻覚だと気づくわけ」
と教えてくれたことがあり、
ショウジさんの見る幻覚というのは
「幻」という言葉とは裏腹にリアルなものらしい。
うごめく虫ならまだしも、
別の方は自分を捕まえに来た警察官だったりして、
それが拳銃など持っていようものならとんでもないことになるそうです。
他者からすると
何もない所に向かって「来るな、あっちにいけ」と叫ぶ人間がいて、
自分は自分で追りくる警察をふりきるために大暴れ。
なにせ幻覚の警察は拳銃を持ってるものだから必死にならざるを得ず、
こうなると入院しか対応方法がないでしょうね。
出典は忘れましたが、
心理学の本に幻覚のことが書かれていて、
たとえば人間の幻覚が見える人に
「あなたの見ている人の後ろにある壁の時計は何時をさしてますか?」と訊ねると
「人がいるから見えるはずないじゃないですか」
とこたえるほどリアルなものだそうです。
アル中だけでなく、
ある種の認知症の症状としての幻覚もあるらしく、
症状が同じだとすれば幻覚を見ている人に
「そこには何もありませんよ。それは幻です」と説明しても
見えるモノは見えるんだから説得力は全くないわけ。
写真は今朝散歩したときのもの。
連日の雨で山桃の実もだいぶ落ちてしまいましたが
喉の渇きと相まって、まだ美味しくいただくことができます。