笑いのアル生活

日常にクスッとした笑いをみつけたい

純粋な動機

先週の木曜日

仕事から帰って食事を摂っていると固定電話に電話がかかってくるので、

まずはディスプレイで相手先のナンバーを確かめると県内の固定電話からで

携帯ではないことを確認。

電話に出ると

中年というよりははるかにお年を召した男性の声で、

「シュタイナーさんですか。わたくし日本赤十字のものですが・・・」

とおっしゃる声を遮り、

「ハイハイ、今度の日曜日に近くのショッピングモールに献血車が来るそのお知らせですね。行きますからよろしく」

と一気にまくし立てて電話を切り、

21時近くなって営業の電話はご苦労様としか言いようがありませんが、

平日の夜(深夜とまでは言いませんが)に

年配の男性が営業というのは常識的にみていかがなものか。

これが一般企業なら企業イメージを悪くするのではないだろうか

などと要らぬお節介な気持ちを心に抱いてしまい、

日本赤十字の方は営業に慣れてらっしゃらない方が多いな。

商店街で献血のお願いをしている方も

なんだか近寄りがたい方ばかりだもんな。

本気でやるなら学生アルバイトを雇って

イケメン兄ちゃんやかわいい女性で誘うべきだろうな。

なんて思うわたくしは

献血ルームの中でだけは

看護師さんが優しく話しかけて手を添えてくれるという

純粋に不純な動機から献血を続けるのでした。

 

花を生ける

三浦綾子のエッセイに、

ある夏の暑い日

お茶の先生が家に遊びにきたので、

麦茶をお出ししようと冷蔵庫から取り出し、

ふと

「麦茶とはいえ、お茶の先生にどうやってお茶を差しだそうか。無作法なことをしてしまったらどうしよう」

と思い悩んだところでよい考えが思いつくわけでもなく、

仕方なしに麦茶を入れたコップをそのままお出しすると

先生は片手でコップをつかむとゴクゴクと一気に飲み干し

その姿をみて先生の偉大さを感じた

とありましたが、

これは昭和も終わりかけの頃の話。

男の先生が生徒たちと裏山へ散歩に行ったときのこと、

道端にきれいな花が咲いていたので持ち帰り、

赴任してきたばかりの女の先生に

「これ生けておいて下さい」とお願いすると

「わたくしにそんなことはできません」と断られたので驚いてしまい、

年配の先輩に

「わたくしは彼女に嫌われているのでしょうか?」と相談すると

「彼女は花を生ける心得がないということを伝えたかっただけよ」と教えられて一安心。

でも、こうした謙虚な気持ちっていつからなくなっちゃったんだろう。

 

 

ノーベル賞もの

私「こんにちわ、先輩。今日もお元気そうですね」

先輩「元気なのは口だけ。身も心もクタクタよ」

私「口だけでも元気なのはいいことです」

先輩「口だけでもで思い出したけど、わたし寝ている時もうるさいらしいの」

私「寝てるときもですか?」

先輩「そう。ダンナが『どついたろか』て思うぐらいなんだって」

私「寝言といびきと、そんなとこですか?」

先輩「歯ぎしりを忘れてもらっちゃ困るわね。大事な三本柱よ!」

私「ボクもいびきならかきます」

先輩「いびきは自分じゃ分からないし、寝ているときのことなんて責任もてないわ」

私「そうですね」

先輩「医者が言ってたけど、どんなに大きないびきでも自分じゃ分からないんだってよ」

私「そうですか。いびきの音で目が覚めないメカニズムが解明されたらノーベル平和賞ものですね」

先輩「ノーベル賞は分かるけど、どうして平和賞なの?」

私「相方の平和が保たれるからです」

先輩「なるほどね」

 

失礼な医者

会社の同僚が腰痛で医者に行ったときのこと

診察室に入るなりドクターが開口一番

「おじぎをして下さい」と言うので、

「こんにちわ!」と挨拶すると、

「こんにちわは要りません」と笑われたそうです。

 

前屈みになってもらうのを

「おじぎをして下さい」と表現しただけなのに

同僚はあちこちで

「あの医者は失礼な医者だ!」とわめいておりますが、

持ちネタが一つ増えたんだからいいじゃないか。