笑いのアル生活

日常にクスッとした笑いをみつけたい

ネギにぶち切れる

いらすとや blog-post_364.html


2月に入るとなぜか我が家にネギが集まるようになり、

太いのやら細いのやらで毎日ネギづくし。

いくらネギが好きだといっても限界があり、

そんなところへ知り合いの方から

「ネギお好きですか? 採れすぎちゃって」と電話を受けたので

「もちろん大好物です」とおこたえすると、

新聞紙に包んだ太ネギと細ネギが

ずしんと両腕に主さを感じるほどの量で途方に暮れる。

納豆に入れたり鍋物に使うぐらいでは微動だにしない。

残り物の味噌汁にうどんをぶち込んでネギを一把全部投入。

冷やご飯で焼きめしを作り、仕上げにネギを大量投入。

それでも減らない。

そうこうしているうち冷蔵庫に入りきれなかったネギがしおれて茶色くなってくる。

最もネギを効率的に消費できる調理方法は、と熟考した末ネギ焼きを思いつき、

すさまじい量のネギを少量の小麦粉と水でといてフライパンで焼くと

少しは減った気がするのですが・・・

ネギ焼きを作っている隣コンロでは

冷蔵庫の中で新しいトマトの横に長年放置されていた

完熟というよりはズルズルになった酸っぱいだけのトマトが頓挫していて

これまたフライパンでタマゴと一緒に炒め、未知の料理を作成中。

そこへ妻が仕事から帰ってきて

「久しぶりに買い物ができたわ」とニコニコする顔からエコバッグへ視線を移すと

太っとい白ネギが2本もはみ出しているではないですか。

これだけ苦労して毎日ネギを消費しているのにニャンたること。

そりゃぁネギは好きですよ。

でもね、食べられる量には限度というものがあります。

さらにわたくしがこの世で一番いけないことだと思っているのは

赤信号を渡ったり、お菓子を買ってと駄々をこねたり、ピンポンダッシュなどではなく、

食べ物を食べずに捨ててしまうことなんです。

それがそれが、

食い切れないほどのネギをなんとか処理しようと毎日奮闘努力しているのに

さらにネギなんですよ。

ぶち切れました。

散々イヤミを言わせていただきました。

(正確に言うと「なんでネギ買ってきたんや!」だけですが)

脱力して自室へ戻り

頭に血が上っていたのか寝付くのに5分ほどかかり、

翌朝、いつもどおり朝の散歩をきめこみながら

「ああ、もしかするとこれで終わりかもしれない。離婚してしまった夫婦の多くは、こんなささいなことが発端だったに違いない。熟年離婚。そしてわたくしの場合は1本180円もしないネギになるのか。うん。古いネギは捨ててしまおう。そして妻とは和解しよう」と、とぼとぼと家路につくのでした。