笑いのアル生活

日常にクスッとした笑いをみつけたい

恐怖の占い師

帯状疱疹」本文とは関係ありません

わたくしが子どもの頃

親戚の家へ遊びに行ったときのこと、

暇にあかせておばさんが

「手相をみてあげようか。こうみえてもおばちゃんは手相が分かるんやで」

とわたくしの手をとり、

子ども心に

「ボクの運命を教えてもらえるんだ」

とドキドキして手を差し出すと

わたくしの手に一瞥をくれただけで急に話題をそらしてしまい

それ以来、手相について語られることはなく

あれはいったい何だったのだろう。

わたくしの手のひらに何か不吉なものを読み取ったのか。

今度お会いしたときにと思っていても、

実際お会いすると忘れて家に帰ってから思い出すのが常。

そうこうするうちにおばさまは鬼籍に入られ

訊ねようにも訊ねることができなくなり、

あんな恐怖を演出できる占い師なぞそうそういるはずもなく、

もしかすると逸材だったのかもしれません。